【MBAバリュエーション】第2回:財務指標分析と簡易株価分析

当ブログは皆様の投資判断に役立つような情報を体系的にお伝えすることを目的としています

【MBAバリュエーション】シリーズでは、プロローグから三菱HCキャピタル社(8593)を分析対象に各種指標などから割安性を判断しています。

前回の第1回では三菱HCキャピタル社の経済的な堀に注目して解説しました。

今回の第2回では会社の財務指標の分析と、簡単な株価分析を行います。

財務指標の分析と簡易株価分析

それでは財務指標の分析と簡易株価分析を行います。
使う指標は下記の3種類と、簡易株価計算も前にご紹介した内容に沿って行います。

財務指標の分析
・割安性 PSR, PBR, PCFR
・収益性 ROA, ROE, ROIC
・成長性 PER
※参考ページ:【正しい銘柄探し】第2回:正しい場所、正しい銘柄を~会社の使命、数的な根拠~

簡単な株価分析
・大まかに企業価値を判定し発行済み株式数で割り算することで割高/割安を判断します。
※参考ページ:【正しい銘柄探し】第3回:「ざっくり」企業価値算定~企業価値と株価の違い?~

それでは進みたいと思います。

財務指標の分析

WEB上に必要な情報は大体載っていますので収集経路は割愛しますが、googleで「8593 PSR」だったり、「三菱HCキャピタル ROA」など調べたりすれば、大概の情報は出てきます。

三菱HCキャピタルの分析にあたっては割安性指標にPSR、PBRを、収益性指標にはROAとROEを、成長性の指標にはPERを確認しました。その結果は下表の通りとなりました。

2015年から2024年までの指標を集め、更に平均値を求めることで全体の傾向も把握するようにしました。

割安性、収益性、成長性の指標ともに大きく悪かったり、乖離していたりする部分がないので概ね良好と思われます。直近、人気銘柄ということもありPBRは1倍を超えているかと思いましたが意外にも1倍以下でまだ割安と言えそうです。

この結果から、財務指標から見る三菱HCキャピタルは悪くない、寧ろ良い方だと判断しました。

財務指標はOK!

続いて簡易株価計算です

先に結論から、簡易株価計算では良い結果ではありませんでした。

ただし、簡易計算は単純に1株あたりの株価>想定株価で割安性を判定しようとするものであり、現在の企業総価値>時価総額から求める割安性とは判断軸が異なる点は注意が必要です。

想定株価(1株:円)83円
現在株価(1株:5/10時点)1,008円
余裕値(円)−925円

計算の方法は、こちらを確認してください。

以上から数字だけ見ると購入は見送りとなりますが、企業総価値>時価総額の可能性もあるので次の段階へと進むことにします。

まとめ 財務指標:◯、簡易株価計算:×

今回の三菱HCキャピタル社は財務指標◯、簡易株価計算×の結果となりました。

しかしながら高配当株として人気な銘柄ですし、企業総価値>時価総額となる可能性があるので次の段階である購入検討企業(三菱HCキャピタル)と合わせて、競合企業であるオリックス、芙蓉総合リース、東京センチュリーの企業総価値等の計算分析を進めていきます。

以上、今回は三菱HCキャピタル社の財務指標確認と簡易株価計算でした。


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