【経済的な堀】第4回:どの株を買うか?~ネットワーク効果~

経済的な堀

第3回では乗り換えコストについて解説しました。顧客の乗り換えコストとは、「顧客の事業に密接にかかわる」、「金銭的な面と再訓練」のことでした。

今回はネットワーク効果について説明していきます。

ネットワーク効果とは

【ネットワーク効果一覧】
・ユーザー数が増えれば、製品やサービスの価値も上がる
・情報や知識移転が基盤となる事業で効果が発揮される
・非競合在を使う事業である

ユーザー数が増えれば、製品やサービスの価値も上がる

ユーザー数が増えると、その製品・サービスの価値が上がサービスを提供する企業は、将来的な高収益が望める可能性があります。

【例えば】
A店、B店の2店舗で使えるクレジットカード、A店、B店、C店の3店舗で使える使えるクレジットカードは、どちらが使いやすいでしょうか。

ネットワーク効果とは上記のように使える場所、使う人が増えるとサービス自体の利便性が上がる、良いスパイラルに入ったサービスに見られる経済的な堀です。

他にもPayPayは、ユーザー間の送金などのサービスも拡充しているため、まさにユーザー数が増えれば製品やサービスの価値も上がる。の典型例といえます。

情報や知識移転が基盤となる事業で効果が発揮される

一個上の項目では金融決済のネットワーク効果を例としてあげましたが、情報や知識移転が基盤となる事業でも効果が発揮されます。

【例えば】
売り手と買い手が一堂に会する証券取引所や、情報を共有したり、ユーザー同士をつないだりする事業でよく見られます。

リクルートのビジネスモデルは「リボンモデル」と言われ、これは売り手と買い手を繋ぐプラットフォームを提供しています。
ホットペッパービューティーやリクナビは売り手(美容室・企業)と買い手(髪が伸びた人・求職者)が一堂に会し、また髪を切る人、新卒者は減ることはあってもゼロにはありません。

また既にシステムを使用している顧客(会社と消費者)には乗り換えコストも発生します。

非競合財である

クレジットカードは誰か1人が使っていると、他の場所で誰かが使えないということはありません。
一方、1台の車は1人が運転していると他の人は同じ車を運転できません。
ネットワーク効果は、サービスを同時並行で使えることも特徴になります。

まとめる

以上から

ネットワーク効果とは
・ユーザー数とサービス利便性が比例する
 →誰かが使うことによって、そのサービスの利便性が向上する。
・情報や知識移転が基盤となる事業である
 →売り手や買い手が一堂に会する事業、情報を共有、ユーザー同士を繋ぐ
・非競合財
 →誰かが使っているときも、自分も同じサービスを受けられる。

「ネットワーク効果」が発揮される具体的な業界、会社

・クレジットカード
・金融決済関係業界
・ITソフト業界(マイクロソフトレベルの企業)
・市場を提供する会社(リクルートなど)
・オークション
・金融取引所
・物流フォーワーダー

コメントは下記よりお願いいたします。


    コメント

    タイトルとURLをコピーしました